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2023年度 受験指導歴 千葉大医学部現役合格Oさん




入塾 高校2年生の冬


Oさんが当予備校に入塾されたのは高校2年生の冬でした。入塾時は物理と数学が苦手でこれらの科目を伸ばしたいとのことで入塾されました。基本的な授業の実施頻度は数学を週に1回2時間、英語と物理を週に1回それぞれ1時間ずつといった形でした。授業が無い日はどの参考書をどれくらいのペースでやるかを指示し、自学自習の管理を行いました。また公式LINEによる質問対応も常時行い、授業でやった内容に限らず、学校で生じた疑問、自習中に生じた疑問全て解答していました。


数学


数学はまずは学校の授業で進行している数Ⅲの学習の理解を深めるために、基礎的な問題の練習を徹底しました。学校で配られたアドバンスプラス(4stepのような教科書傍用問題集)という問題集を繰り返し解いていただき、基本解法の習得、計算力向上を図りました。また平均値の定理や区分求積などやや難しいテーマは詳しく解説し、どのような場面でこの考え方を使うかまで含めた解説をしました。




理科


個別指導の授業ではまずは苦手としている波動について原理や考え方の解説を行い、共通テストレベルの問題が解けるようになることを目指しました。特に苦手としやすい近似計算は数学の知識も交えながら解説し、納得して近似が使えるようになるよう心掛けました。








また授業とは別に学校で配られたリードαを用いて、物理化学ともに毎週1章を目安に自学自習で進めて、授業前にランダムで問題を選んで小テストを実施しました。自学自習中に生じた分からない箇所は随時公式LINEを用いて質問していただき、解説を行いました。当初予定していたペースよりはやや遅れてしまいましたが高校2年生のうちに、物理は力学と波動、化学は理論化学まで学習を終えることが出来ました。







共通テスト同日模試から春にかけて


1月には東進が主催している共通テスト同日模試を受験していただきました。結果は社会を除いた4科目で800点満点中471点と58%程度でした。特に理系科目は半分もとれてなく、なかなか厳しい結果でした。しかし、理科に関してはまだ完成していないため、完成すれば十分伸びしろがあること、英語はこの時点で9割近くありこの1年は理系科目を重点的に学習できる状態にあることをきちんと説明し、やるべきことを一つ一つこなしていこうという話をしました。



数学は数Ⅲの学習を一通り終えたため、数学Bのベクトルと数列を重点的に指導しました。特に考え方の根底になるものをしっかり理解することを重視し、解けた問題も含めてなぜそのような考え方をするのかをOさんに説明してもらうことできちんと理解できているかのチェックを行いました。







高校3年生春から夏にかけて


数学


高校2年生までに一通り教科書レベル終わらせることができましたので、授業では図のようなオリジナルプリントを用いて入試問題の解き方の解説を進めていきました。そもそも入試問題はどのような意図で出題されているのから始まり、受験問題をどのように切り崩していくのかの解説を行いました。これらの内容は受験数学の問題に取り組むにあたって必須の考え方です。難易度の高い私立医学部の問題や千葉大学数学を解くのにかなり役立ったと思います。


また自学自習では青チャートを数学1Aから進めていただきました。夏休みまでに一通り終わらせることを目標に1カ月で1冊のペースで進めてもらいました。基本的な内容は既に学習済みのため、前から全て解くのではなく、標準レベルから応用レベルの問題を中心に解き進めていきました。特に確率・場合の数、整数といった医学部で頻出の範囲を重点的に進め、効率の良い学習を心がけました。青チャートはかなり有名な参考書ですが、使い方を間違えてしまうとオーバーワークになってしまったり、全然進まず挫折してしまったりしてしまうので、参考書の使い方も伝授していました。



理科



物理は電磁気の理論の説明を行い、リードαを自宅で解いてもらい理解を深める学習を継続しました。



微積分を用いて考えると理解しやすい分野は適宜導入しつつ、大学入試のレベルでは必要ない分野は使わないといった緩急をつけて説明をしました。


リードαのレベルに比べて授業の説明はかなり高いレベルでしたが、分かりやすく噛み砕き、考え方の本質となるものを理解してもらうことを意識しました。




化学はまずは有機の範囲のリードαを自学自習で進めてもらいました。有機化学は暗記事項が多いため、小テストだけでなく、授業の冒頭に指定した範囲の暗記事項チェックを行い、知識の漏れがないように確認作業を行いました。







英語


英語は比較的得意科目でしたが、学習のペースメーカーとして毎週システム英単語から100題の単語テストを実施しました。今日テスト同日模試の時点で英語リーディングは9割近くありましたが、単語学習も蔑ろにせず、何回も繰り返して完璧にすることを目指しました。







授業の前半は躓きやすい文法事項や私立医学部で問われるような細かい文法事項を解説し、後半はそのテーマに沿った和文英作文の練習をし、その場で添削指導を行いました。このように一定のペースで学習を続けるためのペースメーカーという目的と、独学では難しい英作文の添削をしてもらう目的で当塾を上手く活用していただけました。








模試の結果① 


5月に受験した河合塾のマーク模試と記述模試の結果です。この頃は英語以外はまだ完成しておらず、医学部判定も厳しいものばかりでした。しかし、この時期は現役生はなかなか良い判定が出ないことを伝え、一喜一憂せずに引き続きやるべきことをしっかりこなしていこうとお話しました。






夏休み


まとまった時間がとれる夏休みは自学自習の量もかなり増えた分、たくさんの質問対応を行いました。来塾時はその場で、在宅時はLINEで質問していただき、迅速に回答しました。

全ての科目を疑問が生じた際にすぐに解決できる環境がとても役立ったと感想を述べていました。










数学



夏休みから分野別の問題パターン演習に入りました。各テーマの典型問題を一通り確認し、必須手法の習得、難問へのアプローチ法の授業を行いました。特に苦手分野は補習プリントをお渡しし、類問の解き直しや初見の問題を解く練習を行ってもらいました。

また授業の冒頭では前回の範囲の確認小テストを行い、必須手法が身についているかの確認も行いました。




自学自習教材は青チャート終了後は1対1対応の演習を始めました。大学への数学シリーズは解説が簡素なものが多く、独学では使いにくい参考書ですが、問題が厳選されているため、学習価値は高いものが多い参考書です。従って、解説が分かりにくい箇所は解説を作成したり、別解の方が分かりやすい問題は別解を作成してお渡しするといった形で学習サポートを行いました。



理科


物理は原子を除いて一通り学習が終わったので、単振動や二体問題、ドップラー効果や電磁誘導といった大学入試で頻出だが苦手としやすい問題のパターン演習に入りました。このパターン別学習を終えた頃から一気に物理の成績が伸び始めました。




自習教材としては名門の森を一日3~4題程度のペースで進めていきました。リードαを2周したため、標準的なレベルの問題は復習として、応用問題は演習を目的として使用しました。

理科はとにかく数をこなすことが大切だと伝えたことを守っていただき、十分な演習を積むことができました。







化学は重要問題集を用いて前から学習を進めていきました。特にB問題のレベルがスラスラ解けるようになることを目標とし、分からない箇所は公式LINEで質問、授業の冒頭で解説といった形で学習サポートを行いました。医学部で頻出ですが、重要問題集だけでは不十分なテーマ(中和 平衡など)は授業内で扱い解説しました。







模試の結果 ②



夏に受験した模試の結果です。5月と同じく河合塾の全統マークと全統記述です。理科が少しずつ伸びてきましたが、判定は相変わらず厳しい結果でした。しかし、この後の伸びしろがあることを踏まえると、この判定は関係ないことをOさんはしっかり理解できていたため、その後もコツコツ勉強を続けることができました。




秋以降



秋以降はOさんが医学部に現役合格することが最優先とのことだったので、併願校も確実に合格するため、共通テスト対策ではなく、私立医学部対策を9月から開始しました。特に難易度が高い 国際医療福祉大学、東京慈恵会大学、日本医科大学、慶應義塾大学の過去問を毎週1or2年度ずつ解いてもらい、各科目のフィードバックを行いました。この段階で共通テスト対策をせずに私立医学部の赤本を解き始めるのは大胆な決断でしたが、千葉大学の共通テストの配点がそこまで高くないこと、共通テスト数学の対策はコスパが悪いことを踏まえ、二次力を伸ばすことに集中しました。この決断が勝因の一つだと思います。






















模試の結果 ③


夏休み明けには駿台全国模試を受験しました。標準問題はある程度解けてるようになりましたが、応用問題がまだ解けていなかったため、結果はなかなか厳しい結果でした。しかし、過去問演習を積むことで応用力をつけることができました。








直前期


直前期は併願校を含め受験予定の全ての大学の出題傾向や戦略を伝え、自分の実力を出し切り得点することに主眼を置いた指導を行いました。受験で一番大切なことは試験本番で得点しきることです。制限時間や難易度、得意不得意に応じてどのように試験場で振る舞うべきかを提示して、いかなる状況であっても合格点をもぎ取れるような対策を行いました。














共通テスト結果


最終的に共通テストは以下の通りでした。


倫政経 69

国語  158

英語R  84

英語L  78

数学1A 82

数学2B 93

物理   85

化学   90

合計   739(82.1%)


共通テスト対策は社会と国語のみ夏から少しずつ始めてもらい、1月に入るまで模試を受ける以外ほとんど対策を行いませんでした。理由としては千葉大の共通テストの配分が高くないこと、私立医学部の対策も重視すること、最終的な合否は二次力に大きく左右されること等を踏まえて共通テスト対策はほどほどにする戦略を取りました。国立医学部志望の方はどうしても共通テスト対策に集中しがちですが、「共通テスト形式」だけに拘るのは危険です。きちんとした実力をつけることが何より大切です。


最終結果


共通テストの結果だけを踏まえると直前リサーチはE判定でしたが、Oさん自身の希望と、併願校の合格が判明したこともあり、千葉大学医学部に出願しました。


直前期は千葉大で頻出のテーマを徹底的に対策を行いました。下の画像が直前に扱った問題と今年の千葉大で出題された問題です。各大学の出題傾向を徹底的に分析できるからこそこのような対策が可能になっています。この分析力こそが当予備校の強みになっています。




















hそしてOさんは千葉大医学部に見事合格しました。模試の判定だけで言えばいわゆる逆転合格に相当するかもしれませんが、決して奇跡などではなく、必然であったと思います。勝因は合格までの徹底した戦略を立てたこととOさんの地道な努力です。本当におめでとうございます。




合格体験記


Oさんに合格体験記を書いていただきました。原文そのまま掲載していますので、Oさんのリアルな声が見れると思います。






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