総評
普通の東大受験生には難しすぎるレベルです。東大理三受験生の中で数学力の差を見るのにちょうど良いレベルだと思います。まあそんな東大受験生は100人くらいしかいない気はしますが、、、
大数評価
CBCCDD
目標点数
理一二 35~45
理三 60~70
]大問2のみ完解し、それ以外の大問は(1)だけをしっかりとる これだけで合格点には十分到達すると思います。このように難しい年度はどの大問もしっかりとれるところをとることが大切です。その上で(2)以降は粘れるだけ粘って部分点を稼ぐ そうすれば40点程度は狙えると思います 理三であれば大問2以外にもう一つ完解が欲しいところです。大問1、大問3、大問4のなかで得意な分野で完解を狙いにいきましょう。
各大問のコメント
第1問 微積総合 定積分の評価 C25
第1問に配置されているし、典型っぽい見た目ですが、普通に難しい
(1)だけは素早く確保して(2)はわからなければ飛ばすべきです
第1問は簡単な問題がでるといった情報を信じすぎないようにしましょう
過去問で出題されていた東大数学の数値評価の問題は不等式が与えられていたり、誘導が丁寧だったりする問題が多かったですが、昨年(2025)の2番といい、この問題といい、自力で解法をイチから考えさせる問題が増えてきました。有名問題(n文字の相加相乗平均の不等式やイェンゼンの不等式)などは知識問題ですが、この手の不等式証明の問題は非常に厄介で、かなり発想力を必要とする問題です。昔の京大の不等式の問題や東京科学大(旧医科歯科大)の古い問題などを活用して、自力で評価する方法を考える問題に触れておくことが大切でしょう。
解いた時の僕の頭の中
(1)は微分するだけ でもこれ3回しないといけない めんどくさい(でもそれだけ)
(2)は積分の評価
区間ごとに分けた方がやりやすそう 4Mは4分割の4?
まずはcost-tを評価しようとするも綺麗な挟み方ができず
グラフを書いてラフに面積評価しようとするも(1)の関数が全く出てくる気配がせず
ドツボにはまりそうなので撤退(15分)
次の日 いや普通に加法定理で分解すればいけるじゃんと気づく
思いつかないときはそんなもんだよなあ、、
第2問 確率 B20
数え上げの確率の問題
10年前とは打って変わり、確率は丁寧に数え上げる系の問題が増加しています。東大数学の中では比較的手がつけやすく、完解もしやすい。今回も例に漏れず完解しやすい問題。裏を返せばこれを完解できないと完解は厳しくなりそう。
僕の頭の中
格子点を選んで三角形を作れる確率
20年くらい前の阪大の過去問?に似たような問題があった気がする
三角形ができる確率の方が高いので余事象を使う
一直線になるのは縦 横 斜め だから数えておしまい
(2)も斜めのバリエーションが増えるだけ 2mの意図も分かり安心
それなりに綺麗になっておしまい (15分)
第3問 通過領域 C30
駿台の東大実戦とかが好きそうな通過領域の問題(愚直にパラメーターを設定すると計算量が爆発するため、工夫が必要なタイプの通過領域)
(1)は典型問題 これは必ず確保
(2)はPQをパラメーターで置いてしまうと計算量がとても多くなってしまうことに気づいて方向転換できるかが鍵
圧倒的な計算力があれば理論上できるかもしれないが、それだけの計算力があれば別解に気づけるはず
この手の問題もやはり東大実戦の過去問がオススメです。東大実戦の難問(平均点が3点以下の問題)は、難しすぎるように感じるかもしれませんが、こんな上手い解法使えないよって思うのではなく、なぜそんな解法をしているのかを辿って理解するような勉強をしていけるようにすることで解ける可能性がでてくると思います。
僕の頭の中
典型的な束縛条件のある通過領域
(1)は簡単 パラメーター型の軌跡の解法通り パラメーターを消してxとyの関係式を出すだけ 除外する点の議論も忘れないようにする
(2)も同じようにパラメーター置いて線分をベクトル方程式で置こうとするも、このままいくと計算地獄になりそうだと感じる。なんのために(1)をやったのか考える (1)の軌跡の点と原点を結んだ点と考えたい線分が幾何的に考えて垂直になってることに気づく これ上の点をパラメーター表示してそれで直線の方程式を立式して三角関数の存在条件に帰着させればいいと気づく(脳汁ぶしゃー) 軽く条件を満たす弦が一つに定まることを説明してから計算 綺麗な双曲線が現れ、中心が(3,0)になってることから多分正解だと感じる(30分)
第4問 三次関数 三角形 C30
個人的にメッセージ性の強いと感じた問題 最大最小っていいながら2つしかないのが嫌らしい(意地悪?)とりあえず微分する人を蹴散らす問題でした。(1)(2)ともに適切な言い換えをして、処理しやすい形まで持ち込めるかが重要です。馬鹿正直に3つの交点を出したり、三角形の面積を出したりしないようにしましょう。これ計算がやばいと思った時の方針転換力が大切です。
僕の頭の中
2005年の東大実戦の問題はたしか同じ関数の上の点を結んで四角形を作る問題があったきがするけど、これはあんまり関係なさそう
(1)は結局y=-kxをπ/3だけ回転した直線と-π/3だけ回転した直線の傾きを持つ接線が存在すればいいってことだから2つの不等式を丁寧に解いておしまい
(2)はどうせ三角形の面積をパラメーターkで表して微分かなーと思う。まずは接線同士の交点の座標をだす。
汚くなるから接点をα βとおく 綺麗に交点のx座標がでる。次に辺の長さ
正三角形だから結局辺の長さの最大最小にすればよさそう
対称式とか使ってきれいにしようとするけど計算が跳ねそうで雲行きがあやしくなる。置換もできないくらい汚い関数になりそうなので見直す かってにα βは異符号と考えていたけど、そもそも2パターン接線引けることに気づき 同符号なら最小 異符号で最大になる M=4mだからこれは辺の長さが1:2 これなら計算できる (1)もギリギリ満たすのでOK
最大最小って言われてるのに微分も相加相乗もしない斬新な(性格が悪い?)問題 脳死で微分するやつに向けてのアンチテーゼ? (25分)
第5問 複素数の軌跡 D35
複素数の軌跡の問題 よくある逆像法(2017第3問)やパラメーターで処理(2025年第6問など)しようとまず解けない問題設定になっていることに気づくことがまずのスタート
そして最大のポイントは軌跡自体を求める必要がないということ
あくまで実軸の正の部分と負の部分と交点をもつという条件を問われているので、(1)の誘導を踏まえると偏角で考えるとよい
そして偏角の処理は 実軸の正の部分の偏角は0とは限らないことにも注意する 2πや4πになってもよい 負の部分も同じ
僕の頭の中
(1)偏角の扱いは東大受験生でも意外と盲点になりやすいテーマ
教科書に公式は載ってるはずだけどあんまり問題がないから手薄になりがち
arg(z-α)は図形的に考えれる あとは3倍角 おしまい
(2)これはarg(z-α)を考えて、それを3倍したものがarg=0とπとなるものが存在すると考える問題だろうけど、場合分けを慎重にしないと混乱しそうなので注意しないといけない 間違えそうなので後回し (5分)
第6問 整数 D 45
3で割った余りによって素因数を分類する問題 まずはやはり実験をしてみることからスタート
(1)は2800を素因数分解して確かめるだけ
(2)以降は感覚的にできそうだなと思えるならトライする価値はありますが、なにをしたらいいのかわからないなら潔く撤退するのが吉です
このような整数の論述問題は整数に対する感覚が重要だと思います。
中学受験も含めて今までにどれだけ整数問題を解いてきたのか?それによってどれだけ整数に対する感覚が研ぎ澄まされたのか?正直センスが必要な問題です。最上位受験生以外は試験場では下手に手を出さないのが良い問題ですが、このような問題も含めて解けるようにするためには多くの整数問題に地道に触れる回数を増やして、整数に対する感覚を養うしかないと思います。
僕の頭の中
なんか論述がめんどくさいけど、考えることは難しくなさそう
(1)はとりあえず実験 素因数をmod3で考えてp≡-1となる素因数の数がポイントになることに気づく
(2) p≡-1の素因数があると必ずf>gとなり、それ以外の素因数はfとgの大小に寄与しない これを論述するだけ 長いけどまあいける
(3)素因数が奇数という時点で怪しい これは平方数しかありえない
そうなると必然的にp=-1の素因数の個数パターンが限られてくるのでそれをちまちま書いていく 時間は多少かかるけどいける (40分)
このようなレベルの問題を解けるようにするためには?
大前提として、東大合格を目標にするのであるならば、解ける必要がありません。難しい問題のセットでの立ち振る舞い方や解くべき問題を見分ける力を養うことが大切です。そしてその上で演習用として、オススメの参考書を紹介していきます。青チャートレベルの問題はスラスラ全部解ける前提で話を進めます。
オススメの参考書
東大実戦の過去問
ここ最近の問題の難しくする方向性と東大実戦の難しくする方向性が似ているので、一番参考になると思います。可能であれば2000年代まで遡って東大の25ヵ年と同じように東大実戦の25ヵ年を解けるように訓練をするのが良いと思います。
昔の東大本番レベル模試の過去問
これは入手が困難ですが、昔の東進の東大模試(2010年代)は難易度が高く、計算も重い問題がたくさんあります。(平均点が20点台レベル)やりつくしてもう教材がない場合はメルカリやヤフオクなどで購入を検討しても良いと思います。
大数 学コン 考え抜く数学
大数の学コンも演習問題として良質な問題が多いです。ただ若干癖の強い問題もあるので、東大模試よりは優先順位は下がると思います。